映画『オリヲン座からの招待状』の感想
数日前、深夜にTVで『オリヲン座からの招待状』という映画がやっていて、何となく聞いたことがあったタイトルだったので録画して見ました。
物語の舞台は昭和30年代で、とある夫婦が営む映画館に一人の若者が現れて、夫婦に「ここで働かせてください」と申し出るところから始まります。
夫婦は彼を受け入れることにしますが、妻の方は内心はすぐにいなくなるだろうと思っていました。
しかし、熱心に仕事を覚えようとしている彼を夫婦は評価していきます。
特に夫の方は彼にこれからの映画館の将来を託します。
実は夫は病におかされており(⬅恐らく肺がん)、先がないことを分かってのことでした。
私は昭和の時代感とかが好きで、『always三丁目の夕日』とかも見たことがあります。(少々美化されてましたが……(^_^;))
「昔は職人気質な方の側について、怒られながらも見よう見まねで仕事を覚えてたのかな」と思って見たり、現在上映中の『君の名は。』とは違う『君の名は』という映画がオリヲン座で上映してたのが面白かったです。
宇崎竜童さん演じる職人的な映画館館主は味がありました。宮沢りえさん演じるその妻も、静かに彼を支えていて微笑ましい感じでした。
親父さん亡き後の映画館を支える加瀬亮さん演じる若者と、残された奥さんの付かず離れずの微妙な距離感がこの映画の美味しいところでした。
加瀬亮さんは以前『ありふれた奇跡』というドラマを見てから気になっている俳優の一人です。
私は不器用だけど優しい感じの青年が出てくる話とかが結構好きかもしれないです。
ストーリーについて欲を言えば、残された二人がどうやって映画館を建て直し、平成の世まで続けてこられたのかという描写がもっと欲しかったです。
今よりは娯楽が少なかった昭和30年代から平成まで映画館を続けられたのは、それを乗り越えたいくつものエピソードが二人の間にはあったはずと思ってしまうのです。
でも映画全体は心温まるお話でしたので、機会がありましたら(これから人恋しくなる季節ですので(笑))ぜひ見てみてくださいね。